高齢者向けテレビゲームとソフト

高齢者向けテレビゲームとソフト

ゲーム途中

 

ドライビングゲームを楽しむ高齢者の脳の血流を測定したところ、左右の前頭葉の活動が高まった。

 

脳はこれまで体験したことのないことや、二つの作業を同時に行うとき非常に活性化します。シニアに縁遠く、かつ繊細な操作が求められるテレビゲームは素晴らしい脳トレになります。

 

テレビゲームは脳の普段つかわない部分が活性化するので、本人がトレーニングしているという意識をもたず、リラックスした状態で脳に良い刺激を与える。

 

高齢者施設のアクティビティ(活動や遊び)に、テレビゲームを導入する動きが進んでいます。

 

高齢者施設ではアクティビティ(レクリエーション)がマンネリ化しており、ダンスや歌が中心では男性の参加率が低いことも問題になっています。また施設では職員不足でアクティビティに人員を割けないところもあります。

 

日本アクティビティ協会が東京都と神奈川県の高齢者施設にアンケートを実施した結果、6割強の施設が男性向けのアクティビティに関して「困っている」と回答しました。そのためアクティビティを外部に発注する施設も増えています

 

ある介護施設でアクティビティにテレビゲームを導入したところ、男性の参加者が2割も増加しました。またテレビゲームは職員を必要とせず、一人や仲間と遊べるメリットがあります。

 

腕前を上げる家庭で得られる脳トレ効果以外にも、対戦やチーム戦で他人と遊ぶことで気分が高揚し、会話も生まれます。ただゲームがうまいだけではやっていけません。ゲームをプレイするにも社会性や人間性が重要です。

 

 

 

【高齢者がテレビゲームをする環境について】

 

テレビとAIスピーカー

 

加齢によって視力が落ちる、耳が遠くなるため、テレビはできるだけ画面の大きなものを用意します。画面の小さい携帯ゲーム機(ポータブルタイプ)はおススメしません。

 

また高齢者の健康状態にも配慮する必要があります。高齢者が移動するさいは転倒を防ぐため、職員に手伝ってもらうなど注意点がいくつかあります。

 

日本アクティビティ協会は安全にゲーム体験会を運営できる人材を育成するため、健康ゲーム指導士という認定制度を作りました。

 

 

 

【高齢者にむいているテレビゲームソフトの特徴】

 

ゲームコントローラー

 

テレビゲームといえば麻雀、将棋、囲碁、オセロなど基本ともいえるゲームソフトがあります。

 

しかし、これらはコンピューターとの一対一での対戦が多く、仲間と楽しみ一体感や昂揚感を得ることは難しいといえます。

 

音楽にあわせて太鼓をたたくゲーム「太鼓の達人」は、周りでみている人も手や膝をたたいて一緒に楽しめるため、一体感が生まれます。また3人1組で遊ぶドライビングゲーム「グランツーリスモSPORT」も1人1周ずつのタイムを競うチーム戦にすると、とても盛り上がります。チーム内で仲間意識が生まれ、会話もいつまでも途切れません。

 

仲間と競い合う、体を動かし一体感を得られるソフトこそ、最高の脳トレになるでしょう。

 

 

 

【テレビゲームを選ぶときの注意する点】

 

バンザイするおじいさん

 

家庭用テレビゲーム機は専用のゲームソフトでなければ動きません。たとえばSONYのプレイステーション4本体で、任天堂のWii(ウィー)のゲームソフトを楽しむことはできません。

 

ゲーム機本体とゲームソフトは必ず互換性のあるもの、遊べるものを選んでください。

 

 

 

【太鼓の達人とは】

 

太鼓の達人

 

バンダイナムコエンターテインメントが開発した音楽リズムゲームです。2001年からゲームセンター(アミューズメント施設)にて稼働。その後、家庭用ゲーム機に移植されて遊べるようになりました。

 

流れる音楽にあわせてバチで太鼓をたたきます。音楽はアニメ、J-POP、ボーカロイド曲、童謡、バラエティ、クラシック、ゲームミュージックなどがあります。

 

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【グランツーリスモとは】

 

レースゲーム

 

株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたプレイステーション用のドライビングシミュレーションゲーム。

 

高性能かつ高速で走行できる自動車。しかも実在するメーカーの車を使ったレースゲームなのが特徴です。また走るコースもサーキットだけでなく、首都高速のような一般道も選べます。

 

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【ゲームでリハビリ。ゲーミフィケーション】

 

座る女性

 

ロコモティブシンドローム。通称ロコモは、骨や関節、筋肉といった運動器の衰えが原因で、歩くことや立ったり座ったりなどの日常生活に障害を来たしている状態のこと。

 

ロコモを予防するゲーム「ロコモでバラミンゴ」が九州大学芸術工学研究院で開発されました。楽しみながらロコモが予防できます。イスから立ち上がる運動では通常訓練より最大起立回数が2割も増加しました。

 

日常生活のなかに遊びの要素を取り入れるゲーミフィケーションは、リハビリや介護予防、教育やビジネスにも応用されています。

 

 

 

>>高齢者に役立つ最新情報(ニュース)2017年版