高齢者の山歩き・ハイキング・登山用品の選び方
【シニアに人気の趣味ランキング】
男性と女性によって多少の差はありますが、シニアに人気の趣味は以下のようになっています。
・旅行
・音楽鑑賞
・映画鑑賞
・家庭菜園(ガーデニング)
・在宅ワーク(パソコン・インターネットふくむ)
・温泉
・登山
・俳句
・神社や仏閣めぐり
・自転車(サイクリング)
・カメラ(写真)
・ウォーキング
【初心者が始める健康登山 3つの心得】
いくつになっても人生を楽しむ、何かに挑戦することは素敵です。ここではシニアに人気の趣味のひとつ、登山(山歩き・ハイキング)に役立つ道具を紹介します。
その前に、何の準備もなくいきなり山に登ってはいけません。警察庁の発表によれば、過去10年間の山岳遭難発生状況をみると、増減を繰り返してはいますが、平成25年以降の発生件数は2000件以上も発生しています。
雨や風、冬なら雪の降る山。自然の力が常に働く山や海は危険と隣り合わせです。山に入るには、それなりの知識と覚悟が欠かせません。
登山で大切な心得は3つ。
・自分の健康状態を知る
・登山に必要な道具をそろえる
・無理をせず最初は里山歩きからステップアップしていく
です。
>>自分の健康状態を知る
健康でなければ登山を楽しむことはできません。一年に一度は健康診断を受診しておきます。
もしも持病があれば治療します。また体力の限界を知り、無理をせず最初は簡単な山から挑戦しましょう。
人間は20歳を過ぎると年々、体力が落ちていきます。山歩きにはちょっとだけ体力が必要です。ふだん運動不足であれば、毎日ウォーキングをして体を運動に慣らしておきます。
ウォーキングの時にストックを使えば、ストックを使って歩く練習にもなり一石二鳥ですよ。
>>登山に必要な道具をそろえる
山は街中とちがい、雨に濡れれば体温が奪われます。おなかがすいても水や食事を簡単にとることはできません。
いきなりすべての道具をそろえる必要はありませんが、最低限必要な道具は買いましょう。
・登山靴
・服装(下着・靴下などをふくむ)
・ザック(リュックサック)
・レインウェア(雨具)
・ストック(登山用の杖)
>>無理をせず、最初は里山歩きからステップアップしていく
物事には順序があります。初心者がいきなり上級者が挑むような山に登るのは危険です。最初は里山歩き、ハイキング、初心者ツアーから経験を積み、徐々に難度を上げていきます。
これから山歩きを始めるなら新緑の季節でもある5月がおススメです。日没も遅く、気候も寒くも暑くもありません。何かあっても助けてもらえるよう、歩く人が多い人気の山から始めるといいでしょう。わたしのおススメは高尾山です。
行く場所を決めたら、事前にガイドブックなどで標高や難易度、コースタイム(頂上までの必要な時間)を調べます。
【登山で最も重要なパートナー。それは歩きやすい靴】
山に行こうと考えた時に揃えなければいけないもの。それが専用の靴です。
普段はいているスニーカーでは登山靴の代わりになりません。なぜならソール(靴底)が違うから。滑って転びにくいように靴底の溝が深く刻まれ、岩場でも体を支えられるように固く作られています。なにより草や枝、岩の角から足を守ってくれます。
もしもスニーカーで足を捻挫したりケガをしても、山では自力で下山しなければなりません。何かトラブルにあって誰かに迷惑をかけないためにも、いちばん大切な装備でもある登山靴は買いましょう。
登山靴は種類もメーカーも多いため、どんな山に登るのか、荷物はどれくらいなのか、予算はいくらなのか、専門スタッフに伝え、じっさいに試し履きしてから購入してください。
安いインターネットの通信販売で登山用具を注文するのであれば、同じ製品・同じサイズを買うといいでしょう。
初めてであればオールラウンダータイプがいいでしょう。足首を保護せず下りでつま先を痛めるローカットタイプは不向きです。足首まで保護するハイカットタイプで防水性にすぐれた靴がおすすめです。
服装。下着は汗をよく吸い、かつ速乾性のある登山専用を使います。上着は枝などで怪我をしないために長袖が基本です。
ズボンはデニム(ジーパン、ジーンズ)を避けます。デニムは汗で湿ると肌に密着して足が上がらなくなるうえ、濡れても渇きにくく。スラックスタイプのストレッチパンツなら失敗はありません。
【なくてはならない必需品、レインウェア】
雨が降っていなくてもレインウェア(雨具)はもっていきます。天候の変わりやすい山ではレインウェアが必需品。
登山をはじめるのであれば、里山歩きの段階から雨具は本格的なものを用意しておきます。雨で身体を濡らし長時間冷たい風に吹かれれば命の危険もありえるからです。多少値がはっても本格的なものを買ってください。
レインウェア選びのおすすめはゴアテックス製で少し大きめの余裕があるもの。上下が分かれるセパレートタイプが便利です。
【ザックは専門店で選んでもらう】
これがなくては登山ができない。それが山の三種の神器と呼ばれる登山靴、ザック、レインウェアです。
とくに初めての登山靴、ザックは必ず専門店で購入してください。専門スタッフに相談し、自分の身長や使用目的にあったものを揃えます。
ここではザック(デイパック)の種類と選び方をお教えします。
ザックは登山に必要な装備一式を背負うための道具です。登る山にあわせたザックの種類は3種類あります。
・日帰りハイキング(容量20から30リットル)
・山小屋に泊まる(容量30から45リットル)
・テントで泊まる(容量50リットル以上)