高齢者のレクリエーション ボウリング
ボウリングの人気が再燃しています。1960年から1970年代にボウリングに熱中したシニアが再挑戦するだけでなく、オリンピック採用の可能性からお孫さん世代の選手育成も進みます。
夫婦や介護施設の仲間、お孫さんとの交流促進にもつながるボウリング。ここではボウリング上達のコツやマナー、必要な道具、介護施設でおこなうレクリエーションボウリングを紹介します。
【ボウリングとは】
ボウリングは、球を転がして10本のとっくり形の標的(ピン)を倒します。
おおくのピンを倒したひとやチームが勝ちの室内ゲームです。ボーリングとも言います。
【ボウリングに必要な道具】
自分専用の道具をそろえると驚くほど上達します。とくにシューズはボールを投げるときのアプローチに差がでます。
ボウリングに必要な道具は以下の3つになります。
・マイボール
・マイシューズ
・リスタイ
>>マイボール
マイボールは自分専用のボールのこと。
自分にあうよう調整されているので、点数アップの必需品です。指穴の大きさや親指を入れる穴と中指・薬指のサイズ(スパン)が自分の指にピッタリあっています。世界にひとつだけのボールというのもワクワクしますね。
>>マイシューズ
マイシューズは自分専用の靴のこと。
ボウリング場のレンタルシューズは万人向けで右投げでも左投げでも対応できるように靴底が左右同じになっています。マイシューズは靴裏の左右がそれぞれ異なるため、自分にあった靴になります。アプローチが段違いになります。足裏のパーツを付け替えることができるハイスペックタイプなら、体調によってパーツを付け替えることで微調整も可能です。
>>リスタイ
投げるときに手首が曲がるとボールに回転がかかりにくくなります。そこで手首を固定するリスタイの出番。リスタイはリリースを安定させたり、ボールの回転数を上げるのにも役立ちますが、初心者がフックボールを覚えるのに効果的。
フックボールとは、投げたあとはまっすぐ進み、ピンの手間で少しカーブする投げ方のこと。
【ボウリングのルールとマナー】
ボウリングもスポーツなのでルールやマナーがあります。絶対に守るべきルールは2つ。
・ファールラインを越えない
・専用のボウリングシューズを履く
>>ファールラインを越えない
投球のさい、ファールライン(投球線)を越えると無得点になります。つま先で踏んでもいけません。
レーンには油(オイル)が塗られています。ファールラインを越えるとシューズの裏にオイルが付着してプレイに悪影響を及ぼします。
>>専用のボウリングシューズを履く
専用のボウリングシューズでレーンやアプローチに上がりましょう。素足やボウリングシューズ以外でのプレーは認められません。土足では汚れや水気を持ちこむことになります。
またシューズを履くときはソックスを着用します。
みんなで楽しくプレーするためにきちんと守るべきマナーは6つ。
・同時に投球しない
・放り投げるような投球をしない
・レーンに水をこぼさない
・騒々しくしない
・自分のボールを使う
・自分で使った用具は自分で片付ける
>>同時に投球しない
隣のレーンの人が投げる動作に入っているときは同時に投げてはいけません。気が散る、接触して危険なのが理由です。
>>放り投げるような投球をしない
放り投げるような投球のことをロフトボールと呼びます。レーンを傷める、大きな音を出して周囲の気を散らせる行為はやめましょう。
>>レーンに水をこぼさない
飲料や汗、トイレに入って手を洗ったあと、傘についた水分がレーンにこぼれると事故につながります。底が滑るシューズに水がつくと滑らなくなって転びやすくなるためです。
トイレに行くときは土足に履き替える、飲食しながらのプレイもやめましょう。
>>騒々しくしない
友人や仲間と楽しくプレイすることも大切ですが、騒々しくして周囲への気配りをなくしてはいけません。他にプレイする人の気が散ります。
ただし、一緒にゲームしている人のナイスプレーには拍手を送りましょう。ゲームの楽しさが何倍にもなります。
>>自分のボールを使う
マイボールなら自分専用のボールなので間違うことはありません。ボウリング場で貸してくれるハウスボールは似たものが多いので間違えやすいです。一人で何個もボールを置くのもマナー違反です。
>>自分で使った用具は自分で片付ける
ボウリング場では自分で使ったボールやシューズは自分で片付けるのがマナーです。
【レクリエーションとしてのボウリング】
ボウリング場が遠い。介護施設などの屋内でボウリングを気軽に楽しみたい。ボールが重い。
そんなときは室内で遊べる簡易ボウリングセットが販売されています。プラスチックのピンとボールなので、軽く、人に当たっても怪我をしません。
レクリエーションで遊ぶときは、座ってボールを転がせるように工夫しましょう。ボールを投げる距離を短くする、ピンの数を減らす、滑り台を使うのもいいですね。
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【ボールの選び方】
ボール選びは重さよりも親指を入れる穴が重要です。
指を入れたときキツキツでもガバガバでもいけません。少し摩擦を感じながら指を回せるくらいが最適です。
【ボールの投げ方】
基本はボールをまっすぐ投げること。まっすぐにボールを投げるコツは、ボールの持ち方、構え方、狙い方、投球フォームの4つです。
ボウリング場のボールは、まっすぐ進むようになっています。プロのボールとちがい、わざと曲がりやすくなるように重心をずらしていません。だから無理をして曲げることは考えないほうがいいでしょう。
ボールは小指と薬指をくっつけるように握ると安定します。レーンの中央に立ち、構え方はボールを体の中心(正面)でなく、右利きの場合は右肩の前に構えます。
投げるときはピンを見てはいけません。狙うのはレーンの5メートルほど先にあるスパット(三角のマーク)の右から三番目。左手を横に広げ、右手はまっすぐに振り上げましょう。
【準備運動は大切です】
ボウリングもスポーツです。ケガの予防になるので必ずプレイ前に準備運動のウォーミングアップとプレイ後のクールダウンをしましょう。
手首、腰、肩、アキレス腱をゆっくりと反動をつけずに伸ばします。無理をせず、伸ばすときに息を吐くようにします。
【ボールは両手で持とう】
ボウリングのボールは重いですよね。ボールを持ち上げるときは利き腕(片腕)だけで持ち上げず、両手で抱えるようにして持ち上げます。
これは利き腕だけでボールを持ち上げると腕力と握力を必要以上に消耗するため。ボールは両手でもちあげ、握力を温存してください。
片手だけでボールを持ち上げる癖がつくと、握力の力がすぐになくなり、利き腕に余分な力が入るので理想的な投げ方ができません。
またボールは体にできるだけ近い位置でもちます。ボールが体から遠く離れていると利き腕に負担がかかります。