歩行を補助する杖やステッキの選び方
【安全に高い効果が得られるノルディックウォークのススメ】
認知症の予防など、健康長寿の秘訣は歩くこと。しかし、厚生労働省の調査によれば日本人の1日の歩数が減っています。平成27年度は65歳以上の男性が5919歩、女性が4924歩となっています。
歩くことは誰でも簡単にできる有酸素運動です。健康な体を作るためにも1日に30分以上は歩きたいもの。けれど足腰に不安がある、転びやすい。そんな高齢者におススメなのが2本のポールを使うノルディックウォークです。
北欧のフィンランドからやってきたノルディックウォークは、2本のポールを使うので転びにくい歩行が可能です。普段の健康管理だけでなく、膝や脊髄への負担も軽いため手術後のリハビリにも適しています。
ノルディックウォークは、両手にポールをもち、歩行時は3点指示の4足歩行となるため、体の90%を活用する全身運動です。全身運動のため消費カロリーは上がるのに、両足にかかる負担は軽減されるのもメリットです。2本の杖で左右のバランスも保てるため、背筋が伸びて正しい姿勢で歩けます。
ノルディックウォークを効果的に行うポイントはいくつかあります。書籍などで正しい歩き方を覚えてから道具をそろえ、健康的なウォーキングを実践してください。
【歩行補助杖の目的】
歩行補助杖(以下、杖)は、下肢に麻痺などがある人の歩行のバランスを補助したり、足の関節にかかる荷重を軽くすることで、関節痛を和らげる目的で使います。
自分の体にあった杖を使うことで、疲労の軽減と歩行距離が延びます。行動範囲が広がり、転倒防止にも役立ちます。
杖には、山歩きに向いているトレッキングステッキ、ウォーキングやハイキングに向いているノルディックウォーキング用もあります。
【使う人の状態にあわせて杖の種類を選ぶ】
比較的、腕の力があり下肢の機能が良好であれば、よく見かける一本杖が適しています。
握力のない人は、腕で杖を保持する松葉杖のようなロフストランドクラッチもあります。一本杖でバランスが心配なひとは、多脚杖が向いています。
軽くて丈夫、色柄も明るいおしゃれな杖を選びましょう。常時、杖を使わない人には折り畳み式の杖もあります。
【折り畳み式の杖】
旅先や、人の多いところに行くときは杖があれば助かります。そんな時に役立つのが、折り畳み杖。
カバンやバッグに入れておけば、使いたい時だけ使えます。杖には置き忘れがないように、手首に通すひも(ストラップ)をつけておきましょう。
【先ゴムは3カ月を目安に交換する】
杖の先にはゴムがついています。このゴムがすり減ったまま使うと、杖が滑って危険です。毎日使うのであれば、3カ月を目安に交換しましょう。
【雨の日でも滑りにくい特殊な杖先ゴム】
厚生労働省の調査によれば、65歳以上で寝たきりになられた方の約10人に1人が転倒による骨折が原因でした。元気な老後を送るためにも雨の日でも滑りにくい杖や杖先を使いましょう。
日進ゴム製の杖先ゴム、雨にも負けずは日本の最新技術を応用して雨の日でも滑りにくい特殊な杖先ゴムです。滑りにくさは履物で実証されています。
【正しい杖の選び方と長さの決め方】
杖は、利き手でもつ。または悪い足の反対側の手に持ちます。
長さの決め方はいくつかあります。まず身長で選ぶ方法です。
(身長÷2)+2センチまたは3センチ
身長による杖の長さの目安は、身長146センチであれば杖の長さは75センチ、150センチなら77センチ、156センチでは80センチ、160では82、166は85、170では87センチとなります。
腰が曲がったひとは、ひじを直角に近い角度で杖を持つといいでしょう。
【杖に欠かせない便利な道具】
スーパーやデパートのレジで支払いをするとき、駅で切符を買うとき、レストランで食事をするとき、杖の置き場所に困ります。倒れると膝を曲げて拾うのも大変。
そこで、杖が転ばなくなる小道具の出番です。転ばぬ杖なら、テーブルやカウンター、椅子の背もたれなどに杖を掛けたり、磁石で金属面に杖を立てかけておくことが可能です。紐付き、紐無しあり。
なお、夜間の散歩される方は、杖の本体に反射材(リフレクターステッカー)を貼っておきましょう。
【先端が自由に動き路面からの衝撃も吸収するステッキ かるがもロータリー】
フジホームのかるがもロータリーは、左右のどちらの手にもなじみ、握りやすくて疲れにくい握り手の杖です。
スバー機構で杖の先端が360度回転。杖先の先端ゴム全体が自由に動き、路面をとらえます。坂道、階段、濡れた道路も安全に歩行可能。
ステッキを突いたとき、手首、肘、肩等への衝撃を緩和するショックアブソーバー機構がシャフトに内蔵された優れものです。
伸縮式、折り畳み式(各2柄)あり。
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